東京昆虫館のブログ

日々の昆虫関係の出来事を綴っています

ジュウニキボシカミキリ

4月17日、羽化脱出。3月28日に奥多摩から持ち帰ったハリギリの材より。鮮やかな黄色の斑紋で、トホシカミキリ族の中では好きなもののひとつ。

蛹化

採集記はまだ公開していないものの、3月末までにいろいろ材採集をしており、4月になってからは続々と成虫が出てきている(望んでいたものと、そうでないものと)。 今のところ、最も気にかけているのはこの蛹。この冬に奥多摩のツガから幼虫で得たもので、…

蛹化確認

蛹化の準備をしてからもうすぐ1か月。壁面に沿って蛹室を作っていた幼虫が2頭いて、さきほど見たら両方とも蛹になっていた。 見える範囲では奇形や蛹化不全は見当たらない。外からは見えない位置にいる幼虫たちも無事に蛹になっていてほしい。

ネジロカミキリ

昼過ぎに車で市内のタラノキ畑を見に行くと、一昨年と同じ株に5頭止まっていた。 風通しや日当たりの関係で集まりやすいのかもしれない。 クヌギやコナラの伐採木があれば、もしかしたらクリストフコトラカミキリが見つかるかもと期待していたが、よい物件が…

奥多摩カミキリ目録更新:クロルリハナ

月刊むし最新号でクロルリハナカミキリの確実な記録が発表されたので、遅ればせながら目録を更新。年末に採集者ご本人から実物を見せていただき、有名なカミキリ屋さんが同定する過程を見ていたもの。ガードレールでの採集、あなどれない。 奥多摩カミキリ目…

蛹化の準備

飼育しているヤマトオサムシダマシ幼虫が昼間でも土の表面を歩き回るようになった。これは、蛹化が近いというサイン。乾燥したサラサラの土では蛹室を作ることができないので、湿り気のある場所を求めて歩き回るからだ。 息子に手伝ってもらい、新しい黒土を…

オニグルミノキモンカミキリ

昨日、今日と暖かくなったからか、2月に奥多摩で採ってきたオニグルミからカミキリムシが2頭羽化脱出してきた。上の大きい方がメス、下はオス。 オニグルミノキモンカミキリ(メス) 成熟させるには後食が必要だが、この時期にオニグルミの若葉はない。近…

採集ポイントの消滅例:フタオビツヤゴミムシダマシ

先月、成田市内の某スーパーマーケットが昨年夏に閉店していたことに気づいた。(家からちょっと遠いので一度も買い物をしたことがない) ここの駐車場の一角にはコイン精米機が設置されており、利用者は結構いたようだ。糠室には鍵がかかっておらず、精米作…

カッコウムシ幼虫を回収

今年2月の材採集で持ち帰ったアカマツ枯枝から木屑が噴出しており、幼虫の顔を見てみたくて樹皮を剥がしてみた。白いカミキリムシの幼虫の姿を期待していたところ、出てきたのは天敵のひとつであるカッコウムシ科の幼虫だった。 このままでは残っているカミ…

幼虫の回収

産卵が始まってから約4ヵ月。息子とともに、大きく育った幼虫を回収することにした。 作業開始前の状態。まずは竹筒の隠れ家、水分補給用容器を取り除く。 少し掘るだけで幼虫が姿を現す。 時間短縮のため、ふるいで振り分ける。 終齢幼虫が20頭余りいた。ふ…

学研の図鑑LIVE昆虫(新版)

以前から噂は聞いていた図鑑を、さきほど閉店セールで賑わう近所の複合商業施設で購入。元々買うつもりはなかったが、もう一つの仕事(ボランティアといえば聞こえがいいが実態は違う)で必要になったからだ。せっかく買ったのだから、寝る前のひとときに少…

赤松巡り

11日は今年2回目の奥多摩へ。前日夜の虫屋さんの集まりで教わった生態情報を頭に入れつつ、以前から思い描いている光景を求めて歩き回る。 思い描いている光景を複数個所で発見。春までそのまま残っていてほしい。

エンドウ結実、菜の花満開

開花から約3週間、サヤが順調に生長している。 菜の花も気づいたら満開に。息子は「昼間にミツバチが飛んできている」と言っていた。

標本箱到着

注文していたドイツ箱が今日届いた。今回はT-WOOD社製。 ビニール袋から取り出したところを撮影。 底面にペフ板なしのものが5箱。自作ユニットボックスが収納できることを確認した。午後は標本整理。

奥多摩:枯枝拾い

今年初めての奥多摩探索は1月8日、材採集だった。今朝、材箱を覗いたら狙い通りの虫が出ていたので、採集記を公開。 採集記 http://tokyoinsects.web.fc2.com/activity2024/okutama240108.html

エンドウ開花

ベランダで育てているエンドウが開花。秋から冬にかけて暖かかったので予想以上に生育が進んでしまった。大寒の寒さを乗り切ることができるだろうか。 もし無事に春を迎えることが出来れば、ハモグリバエが産卵に来て、ハダニが大発生する予定。

2024年の初採集

元旦の午後、息子とともにカブトムシ幼虫を探しに近所の雑木林へ。竹林との境界に古い伐採木が集められており、そこを掘ると狙い通りに幼虫を発見。年末に何度か探したものの、良い物件が見つからなかったり、小動物に食われた後だったりで、今回ようやく見…

煮干しの骨

さきほどヤマトオサムシダマシの飼育容器を覗いたら、煮干しが骨だけになっていた。投入したのは確か2週間ほど前。先週、幼虫がかじりついている姿も一瞬だけ見た。 容器の底の表面が土の塊ばかりで、細かい粒子は下に沈んでいる。幼虫が増えて活動が盛んに…

更新:奥多摩カミキリ目録Web版(イボタサビカミキリ)

月刊むし635号に下記の報文が掲載されたため、目録を更新。283種目はイボタサビカミキリ。 採集したという一報が届いた時は中国出張中。暖かい地域のカミキリと思っていたので結構驚いた。帰国を待って標本を送ってもらい、共著で発表する運びとなった。 東…

ヤマトオサムシダマシ近況20231205

2頭の飼育を初めてから1年余り。10月頃から2回目の繁殖シーズンを迎え、土の上には常に卵が見える。 早く孵化した幼虫は中齢に育っており、容器の壁面に沿ってトンネルもみられる。 エサは変わらず米ぬかと鰹節。主に米ぬかは幼虫、鰹節は成虫が食べてい…

奥多摩:消えゆくアザミ

2022年6月の奥多摩アサカミキリ探索の採集記を公開しました。体調不良もあって中身はほとんどなし。この翌年2023年の探索は中国出張により叶わず。 tokyoinsects.web.fc2.com

農工祭2023

今日は昼に子どもたちを連れて母校の学園祭へ。腹ごしらえの後、本館2階の昆虫研究会の展示会場へ向かう。 小さな教室に所狭しと並ぶ標本箱とたくさんのお客さん。甲虫、蝶、蛾などいろいろな昆虫が展示されており、トンボの標本箱があるのが印象的だった。…

セダカの生息確認2023

11月3日に久しぶりの奥多摩へ。今回は息子と一緒。目的はセダカコブヤハズカミキリの生息確認で、谷筋の薄い登山道を進み、枯葉つき枯枝を調べていく。 状態が良い枯葉は少なかったが、なんとか生息は確認できた。 その後、谷底から山頂に登って紅葉を楽しむ…

イナゴ採り2023

土曜日は毎年恒例のイナゴ採り。昼から成田市内のいつもの場所へ。 最初のポイントは昨年よりも劇的に数が減っていた。最も個体数が多かった稲田がハス田に変わっていたこともあるが、畦の草刈りが例年より念入りに行われてイナゴの餌が少ないことの方が影響…

産卵開始

彼岸を過ぎて急に涼しくなったからか、ヤマトオサムシダマシの産卵が始まった。土の上に産み付けられているのを先週発見。 卵が見つかるのは霧吹きで加湿しているエリアと水場の近くに集中している。乾燥に強いとはいえ、卵や若齢幼虫にはある程度の水分が必…

4ヵ月間の世話

中国出張中のヤマトオサムシダマシの世話は息子にお願いしていた。 帰宅当日の飼育容器 2頭とも元気だ。 後日、容器の土をふるいにかけてみると幼虫の姿も。 この他、出発前にすでに老熟幼虫になっていたものは蛹化容器を作って投入しておいたが、蛹か幼虫…

中国大連から帰還

5月中旬から中国(遼寧省大連市)に出張していて、先週ようやく帰国。まだ日常に戻ってはいないものの、現地の写真を少しだけ。 大黑山(遼寧省大連市金州区) 大連市の最高峰(663m)。東京でいえば高尾山のような存在で、大連市民なら一度は訪れるという…

奥多摩産リンゴカミキリ

さきほど材箱をみたところ、奥多摩から持ち帰ったハナモモの枝からリンゴカミキリが羽化脱出していた。奥多摩では自己初採集。 昨年冬に幼虫が穿孔していることを確認したが管理が大変なのでそのまま残しておき、今年3月に改めて持ってきたものだ。 すぐに…

オオミノガ幼虫の乾燥標本

2022年12月に東京都23区内で採集したオオミノガ幼虫。飼育していたものの2か月くらいで死んでしまったので、2月に乾燥標本の作製に初挑戦した。専用の道具は用意できなかったので、簡易な方法でのチャレンジ。 まず、胸部から腹部末端に向かって指で体を圧…

老熟幼虫の出現

数日前からフタを開けるたびに老熟幼虫の姿を目撃してはいたが、潜るのが速くて撮影はうまくいっていなかった。今日は動きが鈍かったので、なんとかその姿を捕らえた。 蛹化するのはもう少し腹が膨れてからのはずなので、次の週末には蛹化容器を準備する予定…